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3代目アウディA8に設定されたLモデルは、最新のテクノロジーと最上の品質を満載していた【10年ひと昔の新車】

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3代目アウディA8に設定されたLモデルは、最新のテクノロジーと最上の品質を満載していた【10年ひと昔の新車】

2009年12月にドイツ本国でフルモデルチェンジされて登場したアウディの旗艦「A8(3代目)」に、2010年、ロングホイールベースバージョン「A8L」が追加された。標準モデルよりもホイールベース/全長を13cmストレッチしたアウディブランドのフルサイズフラッグシップセダンはどんな魅力を持っていたのか。Motor Magazine誌はデビュー間もなくドイツ本国で試乗テストを行っている。今回はその時の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2010年9月号より)

北米や中国などでは実に販売台数の90%近くをを占める重要なモデル
メルセデス・ベンツSクラス=680台、BMW7シリーズ=518台、アウディA8=354台、ポルシェ・パナメーラ=214台、フォルクスワーゲン・フェートン=207台。これは2010年6月のドイツ市場におけるラグジュアリーリムジンの販売状況である。A8はニューモデル発売直後でデリバリーが完全でないことを考えると、健闘していると言えよう。さらにA8にはまだ追加されるべきバリエーションが残っているのである。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

それが今回紹介するA8L、すなわちロングホイールベースバージョンである。このショファードリブン用モデルは、全販売台数のおよそ55%、北米や中国などでは実に販売台数の90%近くをを占める重要なモデルなのだ。

ミュンヘン空港で我々を待っていたのは、このA8Lの中でもトップモデルのW12クワトロであった。メルセデス・ベンツやBMWと同様、アウディも12気筒エンジンのカルチャーを残すつもりらしい。

3気筒が4列に並ぶ特異な形態を持つユニークなW12型エンジンは、とてもコンパクトなことが特徴で、またクランクケースをアルミシリコン鋳造としていることもあって単体重量で247kgと軽量でもある。

6.3Lの排気量から発生する最高出力は500ps、最大トルクは625Nm。組み合わされるトランスミッションはティプトロニック付き8速ATで、クワトロ4WDシステムによって、パワーは前後のアクスルに配分される。最高速は250km/hでリミッターが介入する。燃費は100kmあたり12.4L(およそ8km/L)、CO2排出量は290g/kmと発表されている。 

全長5.27mとなるラグジャリーサルーンは軽く2tを超える
まずはドライバーとして運転席に乗り込み、一路アウトバーンをザルツブルグへ向けて、およそ200kmの行程を一気に走破する。アルミボディとはいえ、ボディを13cm伸ばして全長5.27mとなるラグジャリーサルーンは軽く2tを超えるが、500psの12気筒エンジンはまるでスポーツセダンのように軽快にアウトバーンに進入し、中央車線に躍り出る。加速中でもキャビンは非常に静かだ。

その後、オプションの独立型リアシートに乗り込んでみる。A8Lは全速度域で快適なドライブを楽しむことができるが、とくにこのリアシートには足をストレッチできるフットレストがフロントシートのバックレストに組み込まれており、リラックスすることができる。

もちろん、停止機能を持ったアクティブクルーズコントロール、レーンデパーチャーウォーニング、アクティブヘッドライトなど実に様々なドライブアシストも装着されている。また、タッチ入力パネルを持ったナビゲーションシステムなどカーインフォーテインメントも当然のことながら充実している。

A8Lの車両価格は3.0TDIの7万9900ユーロから。今回試乗したトップモデルのW12クワトロは13万7000ユーロとなる。欧州でのデリバリーは今年の暮れから開始される予定だ。(文:木村好宏/写真:Kimura Office)

アウディ A8L W12 クワトロ 主要諸元
●全長×全幅×全高:5267×1949×1471mm
●ホイールベース:3122mm
●エンジン:W12DOHC
●排気量:6299cc
●最高出力:368kW(500ps)/6200rpm
●最大トルク:625Nm/4750rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●最高速:250km/h
●0→100km/h加速:4.7秒
※EU準拠

[ アルバム : アウディ A8L W12 クワトロ はオリジナルサイトでご覧ください ]

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